地域おこし協力隊としての任期が残り半分。あまり整理できてないけど、とりあえず現状を整理する。
焼尻的にはエゾカンゾウの季節です。
こんにちは。
北海道は斜め上の島、焼尻島の協力隊の人です。
なんかいろいろあってブログのやる気が激落ちしてましたが、ちょっとだけ気分が乗ってきたのでまた再開します。
さてさて、気が付いたら6月です。
協力隊としても1年6ヶ月目、任期最大まる3年として、目の前に折り返し地点が見えてきました。最近毎日ちがうことをやっているので、自分自身混乱気味。なので、ちょこっと立ち止まって自分のことを考えてみたいと思います。
「地域に貢献」とか、「名前を売る」とかそれ以前の次元
今さらながら、“地域おこし協力隊”に求められている部分が未だによくわかっていなかったりします。笑
僕自身で言えば、島のお年寄りを集めて手芸会を開いたり、島のコミュニティ新聞を作ってみたり……と、自分なりにニーズを感じた部分で地域貢献に努めてきましたが、実感値としての地域貢献度は微々たるもの。“無いよりはマシ”といったところでしょうか。意義深いことをやっている自負はあるけれど、「協力隊の任期の間に生まれて消える」懸念のぬぐえない取り組みです。
それよりも大きなレベルで立ちはだかっている課題は、定住のための模索です。
むしろ、これが思考の大半を占めています。
……と言うのは、任期後の受け皿となる仕事も家も現状は無いから。今となっては「地域に貢献!」とか「名前を売る!」なんて考える余裕がなくなっているのが本音です。もちろん、どちらも大切なことなんですけどね。
先日、島民大運動会が行われました。島民が集まる機会になると、自分の存在意義とか考えてしまいます。笑
任期後の生活プランの絵に描いた餅感
焼尻島を選んだ理由はいろいろあるのですが、もともと僕は「離島で宿がやりたい」という想いから、それを果たせそうな島を探していました。
(※思えば、なんで「離島で宿がやりたい」と思うようになったかをブログで触れてなかったなぁ。今度書きます。)
ただ、新参者がいきなり「宿をやりたい」とばかり言うのも何なので、まずは地域に慣れることに主眼を置きました。
僕の中でのざっくりとした位置づけ、
1年目は、イベントや地域のお手伝いを通じて「地域に貢献」「名前を売る」という期間。
羽幌町3地域の協力隊3人で取り組んだ婚活事業、島の一大イベント“サフォークまつり(めん羊祭り)”の企画運営、デイサービス訪問、イベントPR、その他諸々……。
とはいえ、こういった活動だけでは、任期後の収入を確立できない……という不安が生まれ、2年目に入ります。
2年目は、島の産業に関わりつつ、収入源の模索を図る期間。
宿がやりたいのはもちろんですが、そもそもメドの立っている物件も無く、またいきなり宿だけで生計を立てられるイメージも無かったので、副業的にこなせる他の産業についても見識を深めたいと思いました。
そうしたなかで冬時期の海藻採集活動、夏時期の島内ガイド活動などからお金を得るための手段を模索しています。
……で、3年目には年収のメドを立て、晴れて定住できれば理想かな?と考えていたワケです。
ただ、
「本当にそれで大丈夫なの?いけるの?」
と、自問自答したとき、以前は「今あれこれ言っても仕方ないからとにかく頑張る」とフワッとした根性論をかざしていましたが、任期も残り半分となると、そんな根性論だけでは済まされない時期を迎えた気がしているのです。
さーて、どうするか。。
何にしたって、1人ではできない
北海道応援マガジン JP01 第7号にて紹介していただきました。
少し話はそれますが、昨年秋ごろより、地域おこし協力隊とは別の活動も始めました。
島民の若手6人で「空き家改修、移住・定住促進」「交流事業、観光振興」「情報発信」の3本柱を掲げた法人『一般社団法人やぎしり振興計画』の設立です。
過疎高齢化が著しく、衰退傾向にある焼尻島をなんとかしたい!……と、いう共通の想いからの法人化。
本業の傍らで、会議をかさねています。
これが僕にとっては非常にありがたい存在。羽幌町の協力隊は3地域に3人いますが、離島2島を含む3地域に1人ずつ配置されているため、協力隊活動は実質的に1人でやるしかありません。励ましあうことはできても、一緒に何かする……は、現実的ではないところです。
「1人で地域おこし協力隊として活動する」は、要所で地域の方々の協力を仰ぐことはできるものの、協力隊という特殊な立場の意思を共有するとなると難しい。協力隊の位置づけは〜〜〜で、僕は〜〜〜と考えていて、そのために〜〜〜までに〜〜〜しなきゃならなくて……と、個人的な事情を都度伝えていくのはかなりハードルが高いです。
対して法人活動は、すでに6人みんなで島おこしの意思を共有できているので、本当にラク(活動は忙しいですが)。個人的に、これほど心強いことはありません。
とはいえ、法人自体はまだまだ未熟。メンバーそれぞれに知識不足、スキル不足がありますし、本業が忙しくなるほど、法人としての動きが鈍くなる現状もあります。
そして、この法人活動を通じて、僕の任期後の住宅(兼宿泊施設)になりうる住宅も見つかりました。
これを生かすも殺すも自分次第、法人次第。協力隊個人として頑張るのは当然ですが、この法人活動も頑張りたいと強く思っています。
「定住しない選択肢」も、本気で考えなきゃいけない
……と、ここまで書けば「いろいろやってる感」は伝わるかと思います。事実、いろいろやってます。
でも、闇雲に頑張っていれば良い話ではありません。
一年通して島でどれだけの収入を得ることができ、そこから事業をまわしていくだけの資金を捻出し、破綻しないように生活していく……という“シビアな部分の見積もり”をより具体化していかないといけない。
洗い出せば洗い出すほど課題は山積みです。宿の開業だって、海藻採集だって、島内ガイド活動だって、今年少しかじっただけでもその奥深さを痛感しています。見積もれば見積もるほど、それ一本で北海道の離島での通年の生計を立てるのは生半可なことではありません。リスクヘッジのつもりで3つを同時進行していますが、これはこれでなかなかヤンチャな発想だと思ってます。笑
一定の収入が確約されている残りの1年半で、その後やっていく段取りができるのか。もはや「島暮らしを楽しむ」なんていう余裕は失いつつあります。(振り返って“あの時楽しかったなぁ”は多々ありますが)
今は定住に対して前向きにやっているけれど、1年半後に「やっぱりダメでした」では、そこで三十路・無職が路頭に迷う現状。笑
残りの任期を定住に向けて本気で頑張ると同時に、「定住しない選択肢」も本気で考えなくてはなりません。
矛盾しているようですが、もう遠くない時期にそれが差し迫っています。
まとめ
えーっと、結局現状を書いただけで、何の解決もしていないブログになってしまいましたが、もちろん何も考えていないわけではありません。笑
せっかくのブログなので、今後はそういった“シビアな部分の見積もり”にも触れた記事も書ければと思います。
もっと効率的にやってる協力隊も多いんだろうな。
頑張らないとね。